世界貿易機関(WTO)は11日、2005年版の年次報告「2005年世界貿易情勢と2006年の展望」を発表した。報告は、欧米の経済が大きく減速する一方、中国は引き続き順調な成長の勢いを維持しているとした。北京の日刊紙「京華時報」が新華社の報道として伝えた。
報告によると、昨年、世界経済の成長はやや減速したが、中国経済は依然として好調で、成長率は9.9%に達した。ただ、2004年の10.1%を若干下回っている。また、中国の経済成長は急速だが、輸入額(実行ベース)の伸び率は、2004年の21.5%から11.5%へと大きく低下した。これに対し、商品輸出額は25%増と、2004年の24%と同等の高い伸び率を保った。
報告は輸入の伸びが鈍化した背景として、半製品(繊維品、非鉄金属など)や特殊機械設備の輸入が減少したことを挙げる。また、燃料や自動車等の輸入も伸びていない。一方で、コンピューターや電信設備、電動機器の輸入は高い伸び率を保っているという。
「人民網日本語版」2006年4月12日