中国人民銀行（中央銀行）が14日発表した金融統計によると、5月は国内の貸出残高が急速に増加した一方、住民の貯蓄残高の伸びが目立って鈍化した。

5月末現在、人民元建て貸出残高は前年同月比16％増加の21兆1600億元に上った。増加率は前年同月を3.6ポイント、前月を0.4ポイント上回った。同月の新規貸出額は2094億元で、前年同月より1005億元多かった。

住民の貯蓄残高は前年同月比17.6％増加の15兆4千億元で、増加率は年初に比べ0.4ポイント低下した。預金の新規増加額は122億元で、前年同月比638億元減少し、2001年8月以来の低い水準となった。5月は人民元レートが安定するとともに、相場の柔軟性はより強まった。5月末のレートは1ドル＝8.0188元で、前月末に比べ0.0023元の元高ドル安。

人民銀行はこのほど、政策銀行、国有商業銀行、株式制商業銀行、一部の都市商業銀行、人民銀行支店が参加する会議を招集し、各銀行に対し、融資の急増がもたらすリスクに十分注意するとともに、融資の合理的なコントロールを指示した。

「人民網日本語版」2006年6月15日