中国人民銀行（中央銀行）の周小川行長（総裁）は26日、スイスで行われた国際決済銀行（BIS）の年次総会に出席した。周行長は「よりよい経済構造を実現するために、人民銀行は政策調整を行うと同時に、通貨政策を適宜引き締める」と発言。短期間内の金利引き上げの有無については回答を保留し、通貨政策の制定に先立ち経済データに注目していると述べるにとどめた。北京の日刊紙「京華時報」が伝えた。

今月初め、人民銀は商業銀行へ1千億元の手形を発行し、周行長は公開市場操作（オペレーション）を強化すると繰り返し強調した。その数日後、人民銀は金融機関に対し預金準備率を0.5ポイント引き上げ、銀行の流動資金1500億元を凍結した。

業界関係者は「現在の状況からみて、人民銀が今月相次いで取った引き締め措置は、まだ穏やかなものだった」とみる。第3四半期（7～9月）になって引き締め政策が所期の効果を上げられなければ、預金金利と貸出金利が引き上げられる可能性がある。

「人民網日本語版」2006年6月28日