易貢国家地質公園はチベット自治区波密県と林芝(ニンチ)県とが接するところにあり、総面積は2160平方キロ、山体の崩壊によってできた地質遺跡を特色としている。
主な地質遺跡は易貢の大型山体崩壊区、易貢の広大な地滑りによる地質区、易貢堰塞湖(山崩れによって渓流がふさがれてできた湖)区、易貢藏布——帕隆藏布断裂地帯と反向河区、茶畑と鉄山観光区、氷河地質遺跡区、現代氷河区、峡谷地形区と次生崩壊地滑り区からなる。
この地区の高山峡谷地形は顕著な気候の垂直変化をもたらしている。なが年雪が積もっている高山寒帯から下へと高山亜寒帯、山地温帯、亜熱温帯、亜熱帯と熱帯など異なる垂直気候分布地帯が形成されている。この一帯は降雨量もたっぷりあり、中国の最大海洋氷河群、海洋氷河の氷結と溶解によって河川の流量と河谷への浸食切断力が強まり、河谷両岸の斜面の不安定と崩壊による地滑りが発生し、このような地質災害のチェーンは他の地域では稀に見るものである。
「チャイナネット」2006/11/14