朱鎔基総理  国民経済でのIT産業の比重を向上


朱鎔基総理は第9期全国人民代表大会(全人代)第4回会議で、「国民経済と社会発展の第10次5ヵ年計画要綱に関する報告(草案)」を発表し、第10次5ヵ年計画期間中、『応用と市場のニーズを中心に、ネットワークの共同建設、資源の共有、技術のイノベーション、競争と開放に取り組む』といった成長の概念に基づいて、中国の情報産業の飛躍的な発展に努め、情報化を加速させ、国民経済における情報産業の比重を高めようと語った。

これらの目標を達成するために「要綱(草案)」では、情報技術(IT)を幅広く応用しなければならないと記されている。第10次5ヵ年計画期間では、情報化を促進するための重要なプロジェクトが実施され、政務、金融、貿易、ラジオ・テレビ放送、教育、科学技術、医療・衛生、社会保障、公共事業などの分野で情報化が進められる。デジタル認証システム、現代的決済システムおよび信用制度の整備を加速させ、電子商取引を大きく発展させる。農作物取引、農業技術普及などの分野での情報ネットワーク技術の応用を重視する。情報産業と文化産業をリンクさせる。バーコードやコードなど情報の基準化するための基盤を強化する。コンピューターおよびインターネット知識を普及させ、各レベルの各種類の学校はコンピューターおよびインターネット教育を積極的に推進する。国家情報システム基準を制定し、情報化の法制度建設を強化し、管理システムを改革し、情報化に有利な制度を整備する。

「要綱(草案)」ではまた、情報インフラを建設し、情報ネットワークシステムを健全化し、ネットワークの容量と情報伝達速度を向上しなければならないと書かれている。高速ブロードバンドを大いに発展させ、ブロードバンドのネットワーク化に重点を置き、第3代携帯電話ネットワークを適当な時期に建設する。ネットワークと情報の安全保障システムを建設する。基本的国情、公共情報資源、マクロ経済のデータベースとその交換サービスセンターを建設し、地理宇宙情報システムを完備する。電信、テレビ、コンピューターといった3つのネットワークの融合を促進する。同時に電子、情報関連製品の製造業を発展させ、先端情報技術の導入、吸収、革新を強化し、コア技術の開発に取り組み、コンピューターおよびネットワーク関連製品、通信関連製品、デジタル視聴覚製品、新型トランジスターなどの製品の生産能力を向上させ、集積電子回路やソフト産業を成長させ、情報化設備やシステムの集積能力を高める。