江沢民主席「農業の基礎的地位の強化が必要」


江沢民国家主席(中国共産党総書記)は7日午前、第9期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の湖南省代表団全体会議に出席し、同省の委員らと共に第10次5ヵ年計画(十五)案を審議した。

江沢民主席は、中央政府が「十五」案を制定した際、常に念頭に置いた重要な指導理念について触れ、「それは農業の基礎的地位を固め、農業と農村経済の発展を急ぎ、農業の強化と農民の収入増加を、経済全体でも突出した位置に置くということだ」と述べた。

湖南省代表の意見を聞いた後で江沢民主席は、「ここ数年、農民の収入は伸び悩んでいる。このことは農村経済の発展を阻む大きな問題となって現れており、国民経済全体にも関わる重大な課題である。内需拡大は、中国のような大国の経済を発展させるための立脚点だ。12億を超える人口のうち、9億が農村に住んでおり、農村市場の開拓が内需拡大のカギを握っている。農民の収入を何としても増加させ、農村の潜在的な購買力を表に引き出すことが必要だ。農民が裕福になり農村が栄え、都市と農村の経済が協調的に発展して初めて、『十五』計画や第3段階戦略の目標が実現する」と語った。

江沢民主席はまた、「『十五』期間中、我々は全局という立場に立って、農業と農村経済の戦略的構造調整を推進しなければならない」と述べ、これが農民の収入を増加させるための基本的な施策であると指摘。「質と競争力を重視し、科学・教育による農業振興戦略を実施し、農業技術のイノベーションを急ぐこと、また農産物の質や農業の経済効果を上げ、農業の科学技術と生産力を大きく発展させることが必要である」と強調した。江沢民主席はさらに農家の請負経営について、「請負経営をベースとする二層式経営体制は農村の基本的な制度。また党の農村政策における基礎でもあり、これを変更することはない。安定した政策のもとで農村改革をさらに推進するために、(1)農業のビジネス化、(2)農村の税・費用の改革、に力を入れるべきである」と述べた。

「人民網」2001年3月8日