張左己部長、「十五計画」期間の失業率を5%以内に抑制


中国新聞社の報道によると、全国人民代表大会(全人代)の3月10日の記者会見で、中国労働・社会保障部の張左己部長は「『第10次5ヵ年計画』期間中、都市部の失業率を5%前後に抑制する」と述べた。

「第9次5ヵ年計画」期間中の中国の労働者数は7億1200万人で、第一次産業に従事する労働者数は全体の49%を占めたという。第一次産業に従事する労働者の割合が50%を切ったのは、中国ではこれが初めて。また、国有企業の労働者数が大幅に減少し、集団経営企業や私営企業、外資企業に勤務する労働者、個人事業者が大きく増加した。

2000年末時点の都市部の失業者数は590万人で、失業率は3.1%だった。「第10次5ヵ年計画」期間中、求職者総数は5200万人にのぼると見られているが、実際に就業可能なポストは4000万ほどになる見込みである。張部長は「『第10次5ヵ年計画』期間中の失業率は、『第9次5ヵ年計画』期間中より大きく上昇し、5%前後になるだろう。中国は一連の措置を施し、都市部の失業者数を5%以内に抑える」と語った。

張部長はその上で、以下3点の就業対策のポイントを指摘した。

(1) 就業問題解決のカギを握るのは経済発展。

産業政策分野においては、ハイテク産業を振興するほか、比較的実力があり市場潜在力を備えた労働集約型産業の発展を重視する。特にサービス業は、相当数の求職者の受け皿になるだろう。これ以外に、集団経営企業や個人事業者、私営企業の振興に力を入れ、就業ポストを増やし、新たな就業ルートを開拓する。

(2) 労働者の素養を向上させる。

成人教育や様々な形態による職業訓練や教育の継続に取り組み、終身教育システムを確立し、労働者の素養や専門能力を向上させる。中国政府は「労働予備制度」を実施し、新規求職者は、就職前に1年から3年の職業訓練や職業研修を受けて専門能力を身につけさせる。これにより、労働市場への流入時期を遅らせ、現在の厳しい就業状況を緩和する。

(3) 労働市場の確立に取り組み、再就職サービスシステムを完備し、レイオフ(一時帰休)された労働者の就業観念を変えさせ、幅広い就業形態を推進する。

「人民網」2001年3月11日