上海協力機構(SCO)の第6回首脳会議が15日午前、上海で開催された。中国の胡錦濤国家主席、カザフスタンのナザルバエフ大統領、キルギスのバキエフ大統領、ロシアのプーチン大統領、タジキスタンのラフモノフ大統領、ウズベキスタンのカリモフ大統領が出席した。胡主席が議長を務めた。会議後、「上海協力機構5周年宣言」の調印が行われ、「上海協力機構加盟国第6回首脳会議共同コミュニケ」が発表された。
胡主席は「上海協力機構のよりよい明日を共に築く」と題する演説の中で、次のように述べた。
現在の世界を見渡すと、平和、発展、協力が時代の潮流となっている。われわれは全面的に協力関係を強化することで、平和が永続し、共に繁栄できる、調和のとれた地域をつくるよう努めるべきだ。この長期的計画を実現するため、4つの提案をする。
(1)戦略協力を強め、隣国同士の友好を強固にする。互いに加盟国の利益・関心事を尊重し、支持し合うこと、国際問題や地域問題について協調や協力を行うこと、国際的、地域的な重大問題に対応する措置を迅速に協議すること、上海協力機構の長期善隣友好協力条約を締結することが必要だ。
(2)実務的な協力を深め、全面的発展を促す。地域経済協力の法的枠組みを整える。多数の国が参加でき、共通の利益を享受できる経済技術協力事業を早期に実行すべきだ。中でも、エネルギー、電力、交通、電信などの分野における、ネットワーク関連事業が必要になる。
(3)人文に関する分野の交流を開拓し、社会的基盤を固める。様々な形式の文化交流協力を積極的に展開し、今回の首脳会議で採択した教育協力協定を真剣に実行するべきだ。また、人材の共同育成に力を入れ、加盟各国の国民の友情が多世代にわたって続くようにするべきだ。
(4)開放的な協力関係を堅持し、世界の平和を守る。国際社会には、上海協力機構の加盟国とオーブザーバー国が自ら選んだ社会制度と発展の道を尊重し、各国の国情に合った平和、友好、協力に関する内外政策を尊重してもらいたい。これにより、各国の発展に向け、調和とゆとりを持った外部環境が整うことを願う。
「人民網日本語版」2006年6月17日