内蒙古自治区東北部フルンベイル市のツェンバルフ旗で鮮卑族人のものと見られる墓が発見され、銅器、鉄器などの文物が出土した。
6月上旬、ツェンバルフ旗文物管理所は地元の牧畜民の報告を受け、ハイラル河南の砂丘で現地調査を行い、4カ所で墓を発見した。長年の風雨にさらされ、破損がひどく、多くの遺物が墳墓の付近に散らばっていた。文物管理者はさっそく紛失防止と整理の作業にとりかかった。
文物管理所の楊海泉所長によると、1号墓は長さ1.7㍍、幅0.5㍍、墓は北向きで、頭部のあたるところで2点の銅器が発見され、真中あたりには残存の鉄器とシルクの砕片があった。2号墓では皮革製品が発見され、3号墓の被埋蔵者の両側には銅製の指輪、足のあたりには鉄器とシルクの砕片があった。4号墓からは2点の銅器、8点の皮革製品の砕片があった。これらの出土物と収集した19点の文物から判断すると、後漢(25~220年)時代の鮮卑族人の墓と見られている。
楊海泉所長は、拓抜鮮卑の人たちは大興安嶺を下って、バルフ草原あたりに来てハイラル河流域で100年あまり生活し、多くの文物と古跡を残している。今回出土した文物は昨年東ウツルスムで出土した後漢の鮮卑墓群のものと基本的に同じものであり、典型的な中国北部遊牧民族の特徴を呈し、後漢の鮮卑族の人たちの生活習俗と社会の模様および生産状況のさらなる研究にとって重要な価値があると語っている。
「チャイナネット」2004/06/23