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未曽有の移り変わりを経ている中国の教育体制
公務員の宋菁さんは3歳の息子を住宅団地の幼稚園の「モンテソリ実験クラス」に入らせることにしている。こうした実験クラスは1994年から中国で広まっており、ますます多くの父母は手を使う能力を強調しているモンテソリ教学法を通じて子供の早期における知的能力を開発することを願うようになっている。

宋菁さんは、「息子をスタート・ラインに立った時から負けさせてはならないのです」と語った。彼女は3歳の子供の啓蒙教育のために自分の約8カ月分の給料にあたる年間1万元の代償を払うことになる。乳幼児教育の段階において、必ず個性の発達を重視しなければならないことは、すでに中国の知識人層の共通の認識となっている。

新しいものを作り出すことと資質は当面、中国の教育界で最も多く語られている概念である。教育専門家の周遠清氏は次ぎのように語っている。クリエイティブな人材の育成は「頭が痛めば頭の手当てをし、足が痛めば足の手当てをする」ようであってはならず、トータルな企画がなければならない。もし幼児園で「言うことをおとなしく聞く」という教育を実施し、中学校で試験対応型教育を実施し、大学になってからはじめてクリエイティブの問題を打ち出すようであるなら、遅すぎることになろう。

WTO加盟は中国が国際経済クラブのメンバーになったことのメルクマールである。経済のグローバル化はより激しい人材を争奪し合う戦いをもたらすことになろう。中国は国の後続力を持つ発展のために高い資質の働き手を提供するために、1999年から21世紀に向けての教育振興行動計画を実施し始めた。

教育部の統計データが示しているように、2000年、中国は九年制義務教育を基本的に普及し、青壮年の非識字者をほぼ一掃し、九年制義務教育のトータルな規模は1億9300万人に達し、初級中学校の入学率は88.6%に達し、青壮年の非識字者の比率は5%以下に低下した。全国の13億人口の平均教養レベルは前世紀80年代の5年未満から8年以上にまで向上した。

教育振興行動計画に基づいて、中国の都市と経済の発達した地域は2010年以前に高校教育を普及し、全国人口の教育を受ける平均年数は発展途上国の先進レベルに達し、大学・高等専門学校の入学率は15%に近く、一部の大学と一部の重点的な学科は世界一流のレベルに達するかそれに近づき、生涯勉学システムが基本的に確立されることになっている。

高等教育はその国の教育レベルをはかる最高のスタンダードである。年ごとに学生の募集人数を拡大しているため、大学・高専の在学生の人数は1999年の108万4000人から2001年は260万人に上昇した。昨年、国は受験者の年齢と婚姻の状況についての制限を初めて撤廃し、昨年の最年長の受験者は73歳であり、ある63歳の定年退職した職員が中国の最年長の全日制大学生となった。国の高等教育の大衆化を推し進める歩みの速さはこれまでに見られなかったものであり、大学・高専は今一度「エリート教育」を実施する場所ではなくなった。

江沢民国家主席は北京大学百周年祝賀式典で、大学は科学・教育による国の振興の強大な新鋭軍になるべきであり、教育は経済社会の発展と密接に結びつき、現代化建設のためにさまざまな人材のサポートと知的貢献を提供すべきであると指摘した。

教育部は、経費の投入を大いに増やして北京大学と清華大学を世界一流の大学に築き上げることをプロジェクトとしてすでに確立した。いくつかの指標において、北京大学、清華大学に代表される中国の名門大学は欧米の一流の研究型大学との格差を縮小しつつあり、そのうち、大学院生と本科生の比率などの面ではすでに外国の一流の国立研究型大学を上回り、外国の私立大学と大体同じとなっている。

清華大学学長の王大中教授は、さらに20年ないし30年の努力を経て、清華大学の重要な原則的成果の数と質は世界一流の大学のレベルに達するとともに、ノーベル賞へのブレークスルーを実現する可能性があると語った。

事実上、高等教育に対する資金投下は中国が巨額の資金を投下して教育を発展させる縮図にすぎない。中国の教育事業は全面的な発展期に入りつつある。貧困地区の義務教育プロジェクト、世紀にまたがる資質教育プロジェクト、世紀にまたがる「園丁」プロジェクト、211プロジェクト、ハイレベル・クリエイティブ人材プロジェクト、現代遠距離教育プロジェクト、大学・高専のハイテク産業化プロジェクトなどはいずれも中華民族の文化教育のレベルを向上させるための「民意を表わした」プロジェクトである。

同時に、各地の民営教育を発展させる積極性も非常なものがある。今年の6月までに、その学歴が教育部に認められることになっている民営大学・高専は1055校に達している。国は社会の人たちの学校運営への参与を奨励し、それをサポートするとともに、民営学校の運営に大いにゴーサインを出すことにしている。民営教育はすでに国立教育体制の重要かつ有益な補完となっている。

エリート教育から大衆的教育に至るまで、試験対応型教育から資質教育に至るまで、学歴収得教育から生涯教育に至るまで、「言うことを聞く」よう要求することから新しいものを作り出すことを奨励することにいたるまで、中国の教育体制は未曽有の移り変わりを経つつあるのである。

 「チャイナネット」 2002年7月11日

 

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