黄河は昨年、史上で最も深刻な渇水期を送ったが、今年に入って以来、全流域の主流と支流は普遍的に流水量が少なく、50年来最低の水量となり、水飢饉がいよいよ迫ってきている。
現在黄河流域にある5大貯水ダムの貯水量は総計124億立方㍍あるが、調節可能水量は35億立方㍍しかない。そのうち、竜羊峡と劉家峡2大ダムの貯水量はわずか5億立方㍍ぐらいで、往年の端数となっている。関係方面の予測では、今年の4、5月までに上・中流域の流水量が平年より60%減り、水資源の需給に50億立方㍍の水が欠けることになり、もし上半期に大干ばつに遭うことにでもなれば、水飢饉の度合いがさらに深刻になる、と予測されている。
現在、黄河流域は春の農作業の準備にあたり、一滴の水は油のように貴い。黄河水利委員会の責任者は、水資源の需給間の矛盾は今後さらに激化し、水枯れを防止する作業は非常に厳しいものとなる、と分析している。水枯れにならないよう確保するとともに、日増しに増加する農業、工業の用水も確保しなければならなくなっている。百年ぶりの大干ばつをしのいだ黄河の用水量調節は、今年は最も困難な年となろう。現在、関係部門は水資源の利用に対して、科学的で、綿密な配置をおこなっており、黄河両岸地域の合理的な用水は当面の急務となっている。
「チャイナネット」2003/03/09