陝西省考古所は8日、西安市郊外にある始皇帝陵の近くで、秦代(紀元前221~206年)のものとみられる陵墓が発見されたことを発表した。始皇帝陵に次ぐ規模で、「2003年の考古学の重大発見」とされる。
陵墓が発見されたのは、始皇帝陵の外壁から西に500メートルの磚房村移民集落。見つかった113基の陵墓には古代の陵墓36基が含まれる。このうち、規模の大きい6基が秦代のものとみられ、調査の結果、いずれも始皇帝陵との関連性があることが確認された。専門家によると、同陵墓群は、始皇帝陵付近でこれまで発見されたもののうち最大規模。
6基のうち1基は「中」字型をしていることから、考古学者の関心を集めている。同陵墓は始皇帝陵に次いで大きく、漆の彩色の跡、緑青(銅のさび)、織物などが確認された。
発掘が開始されていないため、「中」字型陵墓を始めとする6基の陵墓の主人が誰であるかは、謎に包まれている。付近では、大規模な陪葬坑1基も発見された。
「人民網日本語版」2004年1月9日